その時、私は出会ってしまったのだ。「食品圧縮袋」「乾燥剤」「手動ポンプ」と… 100円ショップで。
圧縮袋を使ったフィラメントの湿気対策
ある日、ふらりと100円ショップ「Seria(セリア)」に寄った。
おや…「食品圧縮袋」と「乾燥剤(シリカゲル)」と「手動ポンプ」…最近はこんなものまで100円で売っているのか…
もしかして…これらを使えば…
"あれ"の湿気対策が出来るのでは?
"あれ"とは、3Dプリンターのフィラメントのことである。
フィラメントは、実は湿気に弱い。特にTPUのフィラメントは、湿気を吸ってしまうとまともなプリントすら出来ない。
保管には湿気対策が必要なのだ。
世の中には、フィラメント用にわざわざ防湿庫を買う人もいるようだ。
しかし防湿庫はでかいし、高い…
簡易的な方法だと、ジップロックにシリカゲルを入れる方法もある。
この方法でも充分乾燥した状態を保つことができる。
しかし私は…
買いたてのフィラメントのような保存がした〜い
と常々…いや、たまに考えていたのだ。
買いたてのフィラメントはこんな感じで、いわゆる「真空パック」されている。
今回見つけた100円グッズを使えば、この状態に近い保管が出来るのでは?と考えた。
実際にやってみよう
まずは圧縮袋から
サイズは、およそ34cm x 30cmとのこと。
25cmの一般的なサイズのフィラメントならば、入れることが出来そうだ。
ちなみに、ダイソーにも食品圧縮袋は販売されていた。
しかし、サイズがSeria(セリア)で販売されていたものよりも少し小さかった。
台紙には「スライダー」というものが付いている。
間違えて捨てないよう、注意が必要だ。
これは、封をするときに使用する。
袋は2枚入り。思っていたよりも厚手でしっかりした袋だ。
ブルーの部分が「弁」になっている模様。
これ考えた人すごい。
チャックは、密封性の高い「二重」のチャックになっている。
フィラメントは無事に入った。
なお、フィラメントのサイズはメーカーによって異なる。事前にサイズを計測してから袋を選ぼう。
袋に入れると、こんな感じ。ちょうど良いサイズ感だ。
ちなみに今回入れたフィラメントは、PxmalionのPLA 1kg (白)
乾燥剤を入れる
次に乾燥剤(シリカゲル)を袋に入れていく。
湿気を吸わなくなったら、レンジで再生出来るタイプ。お得。
※シリカゲルは除湿能力が無くなる前に還元or交換を行いましょう。
乾燥剤はダイソーの方が大容量
なお、ダイソーにも同様のタイプの乾燥剤は売っていた。しかも、こっちの方が大容量。
乾燥剤を買うなら、ダイソーの方がお得かも…?
気を取り直して乾燥剤を取り出し、袋に入れていく。
乾燥剤も100円なので、気軽に使える。
しっかりと封をする。
台紙に付いていたスライダーを使い、しごくように仕上げの封をする。
少しでも隙間があると、そこから空気が入ってしまう。
ポンプで空気を抜こう。
最後に、ポンプで袋の中の空気を抜いていく。
こちらもSeria(セリア)で購入。
ダイソーでもポンプは販売されていたが、圧縮袋と「セット売り」のものしかなかった。
しかもセットは300円+税。
ポンプの先端を、圧縮袋の「弁」の部分に当てる。
垂直に、ほどほどの強さで押し当てる。
シュポシュポと空気を抜いていく。
強く押し当てすぎると空気が上手く抜けない。絶妙な力加減が求められる。
オラオラオラ
スプールが歪んだり、袋が痛まない程度のところでストップ。
最後に、弁の部分に指を押し当て、弁の蓋をする。
これで完了だ。
ぱっつぱつで良い感じ。
検証として、湿度計も一緒に入れてみた。
現在、梅雨の真っ最中。部屋の湿度は80%を超える。
パック内の湿度は、50%程度。
ここからさらに湿度は下がるのだろうか。また、空気が抜けた状態をキープ出来るのだろうか
次の日
空気が抜けた状態を、無事にキープ出来ている。
パック内の湿度は32%まで下がっていた。
乾燥剤を増量すれば、もっと低い湿度を実現できそう。
(※その後じわじわと湿度は下がっていき、パック内の湿度は30%以下になった。)
結果が良い感じだったので、他のフィラメントも同様の方法でパックしてみた。
この方法ならば、場所も取らないし、低コストで済む(*´ω`*)
後日談
後日インターネットで調べてみたら、似たような専用品が販売されているのを見つけた。
しかし、少々お値段が張るので、私は百均で良いかなぁ…