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サクサク簡単に割れる!Blenderアドオン「Cracker」の使い方&レビュー!

丁度こんなアドオンが欲しかったん('ω')

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簡単にオブジェクトを割るBlenderアドオン「Cracker」

Cracker」という、オブジェクトを簡単に「割る」ことの出来るアドオンをポチっちゃいました。
せっかくなのでレビュー記事を書いておこうと思います。

Cracker」は、以前紹介したアドオン「OCD」と同じ作者の方からリリースされています。
「OCD」は、オブジェクトのエッジを、簡単にボロボロに出来るアドオンです。(詳しくは、下記の記事参照。)

 

Blenderアドオン「Cracker」の価格

Cracker」の価格は、撮影時の価格で14ドルでした。

インストール方法

インストールは「Edit>Preferences...>Add-ons>Install>アドオンのZIPデータを指定>有効化」という、よくある一般的な方法でインストール出来ました。ありがたや…。※詳しくは上記の記事参照)

「Cracker」の場所

多くのBlenderのアドオンは、サイドバーに操作パネルが追加されます。
しかし「Cracker」はサイドバーに操作パネルが追加されません。

「Cracker」の使い方

では「Cracker」を使うにはどうすれば良いのか。
「Object Mode(オブジェクトモード)」でオブジェクトを選択し、キーボードの「Ctrl」キーと「W」キーを同時押ししてください。

 

Cracker」が使えるようになり、オブジェクトに亀裂が入ります。
お好みの角度で、左クリックをするだけ。

 

簡単(*´ω`*)ダー
とはいえ、ボタンなどがレイアウトされたGUIも欲しいところではあります。

亀裂は、色々な調整出来る

「Ctrl」キーと「W」キーを同時に押した後に、様々な微調整が出来ます。
例えば「G」キーで亀裂の位置を移動出来るようです。

 

そのままググっと外側に移動すると、中途半端な位置に亀裂を入れることが出来ます。
切れ目の先端を尖らせたければ、「Q」キーで先端を鋭利にしましょう。

 

他にも「T」キーを押すと、亀裂の幅を広げることが出来たり…

 

こういったショートカットキーは「Cracker」使用時に、ビューポート画面の左下に表示されます。
以下、各キーの簡単な解説です。

 

Q Key-Taper
...「Q」キーを押すと、テーパーを調整出来ます。(切れ目の先端を、鋭利にしたい時に便利。)

S Key-noise scale
...「S」キーで、ノイズの大きさ(ボコボコの細かさ)を調整出来ます。

R Key-rotation
...「R」キーで、亀裂を回転(ローテーション)出来ます。

G Key-move
...「G」キーで亀裂の位置を移動出来ます。

T Key-width
...「T」キーで亀裂の幅を調整出来ます。

B Key-bend
...「B」キーで、亀裂を丸く曲げる(ベンド)ことが出来ます。

D Key-displacement
...「D」キーで、デコボコの高さを調整出来ます。

C Key-reset crack to object center
...「C」キーで、調節した値をリセット出来ます。

Mouse wheel-crack details
...マウスホイールを回すと、断面のメッシュの細かさを調節出来ます。

Ctrl+LMB-remove smallest piece
...「Ctrl」キーを押しながら左クリックをすると、分割を確定すると同時に小さいほうのオブジェクトを削除します。

ESC or RMB to Cancel
...「ESC」キー、あるいは右クリックをすると、「Cracker」をキャンセルします。

「Cracker」を使用した後のメッシュの状態

Cracker」で割った後のオブジェクトがどうなるのか、簡単な実験をしてみました。
立方体に「Cracker」を使用し、メッシュにどのような変化があるのか観察してみます。

 

まずは「Cracker」で真っ二つに。

 

断面は、グリッド状のメッシュになっています。

 

側面の部分は多角ポリゴンになってしまっているので、場合によってはリメッシュや、手動の修正が必要になるかもしれませんね。

 

断面のグリッドの分割数は、「Cracker」で分割する際にマウスホイールをぐりぐり回すと調節できます。

 

Blenderをワイヤフレーム表示にしておくと分割数がわかりやすいですね。

マテリアルはどうなる?

マテリアルは、分割前と同じマテリアルが適用されています。

 

断面も、同一のマテリアルが適用されています。

UVの状態はどうなる?

これを分割すると…

 

こんな感じになりました。
UVを使用する場合は、分割後に調整が必要そうですね。

モディファイアはどうなる?

試しに、サブディビジョンサーフェスをかけた立方体を分割してみます。

 

分割!

 

分割された各オブジェクトに、同じモディファイアが乗っかっている状態のようです。

 

モディファイヤを無効表示にするとこんな感じ。コンバートなどはされない模様。

「Cracker」の用途について

Cracker」がどのようなシーンで活躍出来るでしょうか。作者の方は木材のモデリングや…

 

割れたガラス、割れたタイルなどのモデリングへの使用を提案していました。確かにこういったシーンで大活躍しそうですね。

 

個人的にはロックアイスや、結晶体のようなもののモデリングに便利そうだな。と感じました。分割後はリメッシュした方が良いかな?

 

ロゴや立体文字のダメージ加工にも良さそうですね。

他のアドオンとの組み合わせ技

以前紹介したBlenderアドオン「PhysicsDropper」との連携はとても楽しかったです。( ´∀`)
こちらのアドオンは、機能が有料版とほぼ変わらない無料版があるので、試しやすいかと思います。
「PhysicsDropper」については、下記の記事参照。

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「PhysicsDropper」は簡単に物理シミュレーションが出来るアドオンです。
Cracker」で切れ目を入れて、物理シミュレーションを行えば、簡単に崩れ落ちたような造形が可能です。

 

「Cracker」で割る際に、「T」キーを使って、程よい隙間を作ってあげると、物理シミュレーションの具合が良かったです。

 

「Cracker」と同じ作者さんからリリースされている「OCD」との組み合わせ技も便利でした。

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ただ、アドオンを使用する順番に注意が必要です。
「Cracker」で分割した後に「OCD」を使う分には問題無いのですが…

 

「OCD」で割った後に「Cracker」を使用すると「OCD」のリコール機能がうまく使えませんでした。

 

というわけで今回は「Cracker」のレビューをしてみました。
世界のどこかに居る、誰かの参考になれば幸いです。

 

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